漢検・語彙キャンペーン『古轍』をおえて

[更新日:2018年01月09日]

冒頭から私事で恐縮ですが、先日MTRに乗って移動中のことです。

二人の日本人の会話が聞こえてきました。聞こえてきた話には、おかしな所が2点ありました。それは『姑息な手段』という言葉と『風のうわさ』という言葉でした。誤用しやすい言葉なので解説しておきます。

まず1つ目。姑息な手段。恐らくこれは『卑怯な手段』という意味に思われる方が多いと思います。しかし本来は『姑息』という意味は一時的なその場しのぎという意味です。また『風のうわさ』という言葉。これは正しくは『風の便り』です。日本語は混乱しやすく非常に難しいですが、正しい日本語を学び、それを正しく使うということの大切さを忘れては恥をかいてしまいます。

さて、私たちの住んでいる地球には、二〇〇近い国があります。しかし、世界で使われている言葉の種類はそれよりもはるかに多く、三〇〇〇種類はあると考えられています。私たちは、毎日当たり前のこととして日本語を使い生活しています。日本という国は公用語を唯一日本語に定めています。このような国の例は少なく、一つの国の中でいくつもの言葉が使われている国が多いのが現状です。ある調査では日本語は世界で九番目の母語人口の多さでした。

近年の国際化の波に日本でも外国語学習に力を入れるようになってきました。幼いころから外国語に触れ、異国文化を理解し他国の人間と円滑な交流を図る力を養う。素晴らしい考えだと思います。
しかし、その弊害も出てきています。母語である日本語は無意識に習得できているとおもわれるため、日本語をおきざりにして外国語学習に集中する方が良いという思い込みが生じています。その結果、語彙のレベルが高い単語を辞書で調べてもその辞書に書いてある日本語の意味が分からないという現象が起きています。

海外での生活を生かすために外国語学習に励むことは素晴らしいことですが、基軸になる日本語の存在を決して忘れてはいけません。それは、言葉は思考をつかさどる基軸になるからです。言い換えれば、母語の日本語で知らない言葉は外国語で理解できるわけがないのです。

エクシードでは子供たちの思考の基軸になる『正しい日本語の学習』を推奨してきました。漢検・語彙古轍の古轍とは字のごとく『古い轍(わだち):先人が通ってきた道』という意味で、エクシードとしては『昔から使われている正しい日本語』という意味合いで名付けました。合計で100名を超える小学生の参加になりました。なお、今回の実施では各生徒が帰国した時を想定し、基本的に日本国内での該当学年に合わせた級に挑戦してもらいました。非常に多くの方々から古轍に対するあたたかい賛同とご理解、ご意見をいただきました。肯定的な意見がほとんどでした。ここでその全ては上げられませんが、代表的なものとしては以下の通りでした。

●我が子の日本語力がみられて非常に良かった。是非、母国語としての日本語力を刺激し、改善させていきたい。
●本来の該当学年のレベルとの差が手に取るようにわかり、焦りを感じた。日本語学習の大切さを改めて認識できたので、今後は国語や漢字検定の学習をサポートしてほしい。
●小学生だけでなく中学生も対象に入れて欲しかった。
●二週間だけでなく、もっと続けてやってほしい。
●今後は漢字検定にチャレンジし、それを進めていきたい。
●語彙強化講座を受講したい。
(コメント 非常に感謝しております。ありがとうございました。)

エクシードでは通常の国語の授業はもちろんのこと、語彙増強講座、漢字検定講座などもあります。今後さらに日本語学習に力を入れていきます。
最後に、皆様にバランスの良くとれた母国語(日本語)学習と外国語学習をお勧めいたします。